派遣とSESの違い

派遣SEとSES企業で働くエンジニアは、雇用契約を結んだ企業とは違うところで働くところは一緒ですが、それぞれ異なる働き方であるため、メリットやデメリットも違います。

派遣SEは、労働者派遣事業を行う会社(派遣会社)と雇用契約を結び、そこからクライアント企業に派遣されて働きます。派遣会社に登録し、いくつかクライアント企業を紹介してもらって、そのクライアント企業のうち自分にあうところに派遣されて働くというのが一般な派遣のイメージでしょう。この働き方を登録型といいます。登録者が案件を選ぶことができるのがメリットですが、登録していても企業を紹介されない待期期間は、収入がなくなってしまいます。一方で、長期間同じ現場で働いて、毎月一定の給与を受け取ることができる常用型という働き方もあります。常用型は、無期雇用派遣なので、案件と案件の間に待機期間があっても、待機中も給与を受け取れるのがメリットです。ただし、常用型には、年齢制限や選別テストなどが設けられていることがあります。いずれにしても、派遣SEは、派遣先の正社員ではないので、そこでの昇進などはありません。

SESは、SES企業がエンジニアと、雇用契約と労働契約を結びます。エンジニアは、SES企業の正社員なので、収入面での安定感があります。昇進や昇給も可能です。クライアントの企業に出向して働きますが、エンジニアは、クライアント企業とは、契約関係にないので、クライアント企業から直接指示を受けることはありません。SES企業の責任の下、業務を行います。SES企業で働くエンジニアは、収入面では安定していますが、自分で案件を選ぶことはできないので、自分が望む案件に関われるとは限りません。